令和6年度販路開拓支援事業「商談会」開催(県連)

[事業者の要望に応え、自社商品の価値を理解してくれる高品質スーパーなどを招聘]

経営指導員とともに商談会に挑んだ福永さん。合格祈願の絵馬が入ったコーヒー豆は、外国人観光客にも人気

 11月20日(水)、広島県商工会連合会主催の「商談会」がホテルメルパルク広島にて開催されました。食品関係の事業所を対象としたこの事業は、県連が毎年11月に実施しているもので、高品質スーパーやセレクトショップ、百貨店などから首都圏、関西圏、広島地区のバイヤー13社と25事業者が参加。対面とオンラインの両方で実施され、81件の商談が行われました。取引を成約まで持って行きたい事業者により会場は熱気に包まれました。

 

 今回初めて商談会に参加した「コーヒーストーリー・ニシナ屋」の福永さんは、自家焙煎のコーヒー豆専門店を営んでいます。一人でお店を経営している中で、店に訪れる顧客を対象とした販売だけでは限界を感じ、他の販売方法を模索するため商談会に参加しました。今回は県内外のバイヤー3社と交渉。「コーヒーという差別化しにくい商品を、どういう切り口で効果的にアピールしていくか、そのヒントを探りにきました」と福永さん。バイヤーからはテストマーケティングの提案があり、挑戦してみることにしました。「インバウンドも視野に入れながら、消費者の声をパッケージなどに活かしたい」と力を込めます。

 

 「こういう機会があれば、可能な限り参加しています」と話す有限会社濵口醤油の代表取締役・濵口さんは、今回3度目の参加。「自力で大手のバイヤーとアポを取ることは難しい。権限がある方と直接話ができる貴重な機会です」と話します。今回は新商品をPRし、価格や内容量などについてアドバイスをもらいました。濵口さんは、「販路拡大は大きな課題。今後の足掛かりにしていきたい」と語りました。

 

濵口さんは今回の商談会で新商品開発のヒントを得ました

 商談会実施10日後の後追い調査では、10事業者から7件(約5,000千円)が成約になったとの回答があり、「即決でスピーディに対応いただき、早速121日からECサイトに掲載されることになった」、「弊社で取り扱う全アイテムの取り扱い開始に繋がり、年間3,000千円の売上増加を見込んでいる」との声を頂いています。

 

 12/11現在、残り15事業者から回答待ちですが、当連合会では後追い調査により事業者からバイヤーに継続的に連絡するよう促し、商談が自然消滅しないように成約までをサポートしています。事業者の挑戦は続きます。