事業所紹介-いゑもり(佐伯商工会)

[伝統技法を用いながら、独自性あふれるデザインを追求。いつもの暮らしがもっと楽しくなるお気に入りのアイテムを]

何度も何度も金槌を打ち付けて銅板を立体的に成形。「全てが一点ものです」と矢竹さん

 新潟県から廿日市市栗栖に移住して工房を構えた矢竹純さんは、銅製の生活工芸品を手掛ける鍛金作家。作品はコーヒーカップやぐいのみ、ビールカップ、やかん、アクセサリーなど多岐に渡ります。

 

 作品は一枚の銅板を金槌で打ち起こし立体的に仕上げる手法で、その工程は全て手作業。ぐいのみを仕上げるのに約1週間を要し、やかんになると1ヶ月ほどかかります。金槌にも様々な種類があり、それによって出る模様が異なるのも面白いところ。色は塗料ではなく、硫化着色、煮色着色などの伝統工芸の技法を用いて、色付けしています。どんな反応を起こすかは作り手である矢竹さんも完成するまで分かりません。

 

 伝統的な技法を用いながらも、デザイン性の高さを兼ね備えているのが矢竹さんの作品の特徴。波や木目、葉などの自然をモチーフに、暮らしの中できらりと光る洗練された作品を生み続けています。「作品作りで大切にしているのは、オリジナリティ。常に新しい技法を開発したり表現方法を探したり、それを取り入れていくことで、常に進化し続ける作品を作りたいです」と矢竹さんは話します。

 

 

 

ギャラリーには独自性の高い洗練された作品が並びます

 矢竹さんは広島市立大学芸術学部工芸学科で金属造形を専攻し、卒業後に新潟県の伝統工芸店に就職。7年間修行を重ね、伝統工芸の基礎を身に付けました。学生時代を過ごした広島県に戻り、工房兼ショップ「いゑもり」をオープン。ショップの他、広島市内のショップやギャラリーでも取り扱いがあります。販売店や新作情報、オープン日などの最新情報はInstagramで発信中。こちらもぜひチェックしてみてください。

 

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 また、工房では予約制でワークショップも開催しています。ぐいのみやアクセサリーなど、作品はお好きなものから選択可能。自分だけのオリジナル銅器が作れます。また、61日から16日までの期間、呉市のギャラリー「結わう」(呉市室瀬町15-68)にて展示会とワークショップが開催されます。父の日にちなみ、ぐいのみを制作。参加費はワンドリンク付きで7500円。ワークショップは要予約です。父の日の特別な贈り物にぴったりです。

 

●いゑもり

住所/廿日市市栗栖260-1

TEL080-3490-3921

営業時間/10:0017:00(土日曜・祝日のみの営業)

休み/月火水木金曜、ほか不定あり