白木産小豆を使ってビジネスの可能性を広げる「小豆セミナー」開催(高陽町商工会)

[小豆の歴史から白木産小豆の特徴、レシピまで、その道のプロが分かりやすく解説]

一部で広島県産小豆について熱く語ったJA広島市の主幹・和田信幸さん

 20231130日(木)、高陽町商工会が同商工会本所にて「小豆セミナー」を開催しました。国産の食材に注目が集まる中、小豆は県内でも生産が拡大している食材のひとつ。もともと広島は平安時代から小豆が生産され、江戸時代には年貢として納められるほど、生産が盛んな地域でした。広島を小豆の生産地として復活させようとJA広島市が中心となって活動を開始。現在、三次市、世羅町、白木町で栽培されています。品種は「丹波大納言」。県内産の大納言は北海道産に引けを取らない大粒で濃い色が特徴で、粒あんにすると粒が際立つ上品な味わいです。

 

 同商工会では、地元白木で新しい特産品の栽培が行われていることを広く知ってもらおうとセミナーを実施。セミナーは2部構成で1部では県産小豆の歴史や特徴についてJA広島市の主幹・和田信幸さんが解説。県内産小豆への熱い想いを語りました。「2022年からは品質も上がり商品開発にも本格的に取り組めるようになりました。大手の和菓子店だけでなく、地元の小売店や飲食店にも使っていただけるように、ストーリー性のある商品を届けたいです」と和田さんは話します。

 

2部でアイデア光る小豆レシピを紹介した稲葉えみさん

 2部ではフードコーディネーターの稲葉えみさんが、県内産小豆を使ったオリジナルレシピを紹介し、小豆の新しい食べ方を提案。試食会も行われました。1品目は「あんこ味噌ソース」。あんこと赤みそを使った和風ソースは、あんこの甘さを活かしてコクを引き出した味噌ソースが、出汁の浸み込んだ大根と見事にマッチしていました。

 

 もう一品は「あんこティラミス最中」。クリームチーズの酸味とあんこの甘味、コーヒーの苦みが調和。さっぱりとしたスイーツに仕上げていました。稲葉さんは実際に調理しながら、組み合わせや調理方法などのポイントを解説。メモを取りながら真剣に聞き入る人の姿も多く見られました。

 

 2部終了後には質疑応答が行われ、「小豆の炊き方を知りたい」「発酵あんこの作り方を知りたい」といったレシピにまつわるものから「自分のケーキ店で使ってみたい。どのぐらい仕入れることができるか?」といったビジネスに関するものまで、たくさんの質問が飛び出しました。今回、セミナーを企画した熊谷経営指導員は「セミナーを機に、地元に素晴らしい食材があることを知ってもらい、それを活用した新商品の開発やメニュー開発に活かしてもらいたいです」と話しました。

 

 今注目の県内産の小豆。これからさらに広がりを見せていくのは間違いありません。

 

○お問合せ 高陽町商工会 TEL082-842-0186