「事業承継支援に関する連携協定締結式」を実施(県連)

[後継者がいない事業者と事業拡大や創業等を考えている人をマッチングする画期的な連携スキーム]

覚書を締結した広島県商工会連合会の平田会長(左)と日本政策金融公庫広島支店の斉藤支店長(右)

 824日(水)、広島県商工会連合会と株式会社日本政策金融公庫の県内4支店(広島・尾道・福山・呉)が「事業承継支援に関する覚書」を締結し、連携スキーム「“つぐ活”サポート広島」を構築しました。締結式には当会の平田圭司会長、日本政策金融公庫広島支店の斉藤卓也支店長が出席。連携協定書に署名を行いました。

 

 後継者不在や長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により、中小・小規模事業者の休業・廃業が急増しています。この協定は県内34商工会が会員事業所等の中から、後継者がいない等の理由で『事業を譲り渡したい事業者』を掘り起こし、日本政策金融公庫が全国152支店のネットワークと事業承継マッチング事業の機能等を活用して『事業拡大や創業などに向けて事業を譲り受けたい』人をマッチングするシステム。また、マッチング後も、伴走型のサポートを行っていくものです。

 

 締結式の挨拶で平田会長は「経営者の高齢化の進展に加え、2年以上に渡る新型コロナウイルス感染症の影響、急激な円安を背景とした原材料費・原油価格の大幅な高騰等の影響から、やむをえず、廃業を検討する会員事業者の声が多く聞かれます。地域に事業を残していく事業承継支援は、その必要性が一層高まっており、私たち商工会組織にとって、さらに注力して取り組むべき喫緊の課題だと考えています」と力を込めました。

 

 日本政策金融公庫の斉藤支店長も「近年は都市部から地方へ移住してくる比較的若い年代の人たちが、後継者のいない地元企業の基盤を引き継いで創業するケースも確実に増えています。今回の覚書締結により、各商工会が有する会員企業や地域特有の情報と、公庫が蓄積してきたデータを一体的に活用することで、地域に不可欠な事業を次世代へと繋ぐ効果的な事業承継支援が可能になると期待しています」と挨拶しました。

 

 この覚書を締結する動きは、全国商工会連合会と日本政策金融公庫が531日に覚書を締結したのを皮切りに、全国に広がっています。地域の産業を守り、そこに暮らす人たちの生活を守ることで地域の衰退を防ぎたい。当会もこれを機に「地域の思いを次世代に繋ぐ架け橋」として、事業承継支援に積極的に取り組んでいきます。