「オールクレ・クレコレバイヤーズ商談会」開催(呉広域商工会)

呉市の商工会、行政、支援機関が一丸となって実施する市内最大の商談会が今年も

20分の短い商談の中で、事業者は懸命に自社商品をPRしました

 呉広域商工会が伴走型小規模事業者支援推進事業の一環として実施している「オールクレ・クレコレバイヤーズ商談会」が今年も盛大に開催されました。2025115日(水)、会場となったクレイトンベイホテルには、県内10社、首都圏10社、その他3社のバイヤーと呉市内の事業者21社が集結。対談で122の商談が行われ、会場は熱気に包まれました。昨年好評だった()クリエによる「ライブコマースブース」は今年も健在。事業者が視聴者に向けて商品の魅力を紹介し、販売も行われました。この商談会は商工会が主催し、呉市内の支援機関、行政、金融機関などの共催・後援で毎年実施しているもので、今年で6回目になります。

 

 主催者挨拶で登壇した同商工会の竹内会長は「今日は自社商品の強みや改善点をプロのバイヤーから聞ける絶好の機会です。商談内容を商品のブラッシュアップに繋げるともに、ご縁のあったバイヤーの方との関係を大切にして今後に活かしてください」とエールを贈りました。

 

 

耕作放棄地の復興などにも尽力している(株)瀬戸内プラスファイブの北村さん

 今回、初めてこの商談会に参加したという(株)瀬戸内プラスファイブ代表取締役社長の北村正次さんは、大崎下島で育ったレモンを使った「おいしいジャン・レモンスカッシュ」を持参。北村さん自身も柑橘農家の5代目で、農薬や防腐剤、ワックスを一切使用しない栽培を実践しています。その安心安全なレモンを使った商品の魅力を直接伝えたいと、現在は個人販売のみ。商談会は個人で販路を広げていける貴重な機会と捉えていました。また、「他の事業者さんの交渉術や展示スペースのレイアウトなども学びながら、たくさん吸収して帰りたいです」と意気込みを語ってくれました。

 

 栽培量が少なく希少な「けらじみかん」を使った加工品で商談会に挑んだ里信農園の代表・里信均さんは、商談成立だけでなく、バイヤーによる新商品開発のアドバイスにも期待を寄せていました。「2024年にけらじみかんの木を100本追加で植えました。みかんができるまでには34年かかりますが、本格的な収穫が始まる前に商品開発を進めておきたいと考えています。商談の中から商品開発の新しいアイデアが生まれないかと期待しています」と話します。

 

 

 

 

 

「商談会を機に新しい商品の開発にも力を注ぎたいです」と里信農園の里信さん

 同商工会の河本祐輝経営指導員は「商品そのものだけでなく、価格やロット、パッケージなど様々な視点でフィードバックを受けることができ、自社の商品が市場でどう見られるかを客観的に知ることができるよい機会です。仮に商談成約に繋げることができなくても、参加事業者のみなさんが得るものはとても多いと感じています」と話しました。同商工会では、商談終了後にバイヤーのコメントや成約数、成約金額をまとめて事業者にフィードバックするなどして、継続的な支援を続けていきます。